クラビットとロキソニンや牛乳などの飲み合わせを確認

クラビットとロキソニンなどの飲み合わせ

 

クラビットには、一緒に飲む際に注意が必要な医薬品(併用注意薬)や、飲み合わせのあまりよくない食品・飲み物があります。

 

ここでは、医薬品と食品に分けて、何がNGなのか、どのような注意があるのかを解説します。

 

クラビットの併用禁忌は?

 

医薬品によっては、無条件で同時併用がNGの「併用禁忌」の医薬品を持つことがあります。しかし、クラビットに関しては「併用禁忌」となる医薬品はありません。
(「併用注意」の医薬品に関しては、後ほど解説します)

 

なお、年齢や状況によっては併用禁忌となるケースはあります。そのケースは以下の通りとなります。

 

  1. クラビットに対してアナフィラキシーなどのアレルギー症状を発症したことがある人
  2. 妊婦、もしくは妊娠している可能性がある女性(※1)
  3. おおよそ15歳未満の小児(※1 ※2)

※1 妊婦もしくは小児でも、炭疽などの重篤な病気になっている場合は投与が可能な場合もあり
※2 クラビットの点眼液の場合、結膜炎などの状況によっては処方される場合あり

 

目次

クラビットの併用注意薬とは?

クラビットの併用注意な医薬品について解説します。

 

NSAIDs(消炎・鎮痛薬)のロキソニン・イブプロフェンなど

 

NSAIDs ボルタレン、インドメタシンロキソニン、ナイキサン、イブプロフェン、など

 

抗炎症・鎮痛剤のなかでも、非ステロイド系の医薬品のことを「Non-Steroidal Anti-Inflammatory Drug」から取ってNSAIDsと呼びます。非ステロイドということで比較的安全性が高く、副作用も小さいことから広く普及しています。

 

この中で、フェニル酢酸系の「ボルタレン」、そしてプロピオン酸系の「ロキソニン、イブプロフェン」はクラビットと相性が悪く、併用注意に指定されています。中でもロキソニンやイブプロフェン(イブ)は市販されているため、知らずに併用してしまうことがあります。

 

併用時の症状例としては、けいれんがあります。クラビットにもNSAIDsにもGABAの働きを阻害する作用があるため、二つの医薬品が合わさることでGABA阻害作用が増強され、けいれんなどの症状が出ることがあるのです。

 

種別

けいれんなどの発症率

フェニル酢酸・プロピオン酸のNSAIDs併用

0.18%

その他のNSAIDs併用

0.09%

NSAIDs不使用

0.12%

※その他のNSAIDs…バファリンなど

 

とはいえ、必要以上に警戒する必要もありません。↑は問題となるNSAIDsと、その他のNSAIDs、そしてNSAIDs不使用時のけいれん発症率となりますが、もともとの確率が低いため、ロキソニンやイブプロフェンなどと併用したとしてもけいれん発症率はかなり低いです。

 

また、けいれんを発症しやすいのはてんかんを持っている人や、高齢者などになります。健康な一般成人であれば、クラビットとNSAIDsの間に影響はほとんどないとする報告もあります。

 

とはいえ、確率だけで見れば2倍程度になることは確かなので、もしもどこかに痛みが出てきたなどで鎮痛剤を使いたいときは、自己判断で市販のロキソニンを買ったりせず、一応医師のアドバイスを受けたほうがよいでしょう。なお、セレコックスなどの「フェニル酢酸・プロピオン酸系」以外のNSAIDsについては、クラビットとの併用について心配する必要はないでしょう。

 

アルミニウム・マグネシウム含有の制酸薬や鉄剤

 

マグネシウム・アルミニウム制酸薬 サクロン、パンシロンなど
鉄剤 フェロミア、テツクール、フェルムなど

 

制酸薬とは、かんたんに言うと胃薬の一種です。酸化マグネシウムなどが入っており、胃の粘膜を覆って胃酸を中和する医薬品となります。

 

単独では副作用が少なく、安全性の高い医薬品となりますが、クラビットと併用するとクラビットの吸収が抑えられ、効果が弱まるとされています。クラビットの効果が弱まるということは、それだけ症状の治りが遅くなるということなので、服用量の増加や期間の延長などのリスクがあります。

 

胃酸抑制系の医薬品にはたいていの場合アルミニウムやマグネシウムが入っているので、クラビットを服用中は制酸薬は選ばないようにしたほうがよいでしょう。

 

なお、マグネシウムやアルミニウムは制酸薬以外にも配合されていることがあります。例えば「バファリン」はNSAIDsの中でもクラビットとの相性はいい方ですが、実はアルミニウムが入っているためあまり併用はお勧めできないのです。

 

また、同様に貧血などのときに使われる「鉄剤」についても、クラビットの効果を弱めるため併用注意となっています。

 

クマリン系抗凝固薬

 

クマリン系抗凝固薬 ワーファリンなど

 

ワーファリンは血栓塞栓症や心臓弁膜症、脳塞栓症予防などに利用される凝固薬となります。

 

ワーファリン服用中にクラビットを併用すると、ワーファリンの作用が増強されると考えられており、併用注意扱いとなっています。心臓・血管系の病気で治療中の場合は、ワーファリンを服用していないかどうかチェックする必要があるでしょう。

 

QT延長の可能性がある医薬品

 

QT延長作用 ジプレキサガスター、リスモダン、デラマニドなど

 

QT延長とは、心室性不整脈などにつながる心臓疾患の1つです。医薬品のなかにはQT延長のリスクがあるものがあり、ジプレキサガスターなど広く普及した医薬品が含まれています。

 

クラビットはQT延長効果を増幅させることがあるので、QT延長作用のある医薬品とは「併用注意」となっています。

 

もし不整脈があったり、過去にQT延長などの心臓疾患があった場合は、ジプレキサやガスターなどの医薬品は使用しないほうがいいでしょう。QT延長リスクのある医薬品を飲んでいなければ、クラビット単体の服用は問題ありません。

 

併用注意医薬品まとめ

 

繰り返しになりますが、ここまで取り上げた医薬品については、クラビットとの「併用注意」となります。つまり、「リスクがやや上昇するので、やむを得ない場合以外は避けましょう」と言う意味です。

 

なので、例えば持病の頭痛とバファリンの相性がいいとして、クラビットを服用中にバファリンを飲みたいという場合は、「どうしても痛みが我慢できない」というのであれば慎重に併用する分にはそれほど問題はないでしょう。ただ、どうしても判断がつかないというときは医師に聞いてみたほうがいいかもしれません。

 

高齢者・子どもや心臓などに持病がある人の場合も、より慎重になったほうがいいので、医師のアドバイスを受けたほうがよいでしょう。

 

クラビットと飲み合わせの悪い食品・飲み物(牛乳など)

 

クラビットの飲み合わせで注意したいのが、効果を弱めてしまう食品・飲み物です。クラビットはニューキノロン系の抗菌剤となりますが、カルシウムと結合してキレート構造になることがわかっています。

 

キレート構造になってしまうと、クラビットの成分が体に吸収されにくくなり、効果が若干弱くなります。そうなるとクラビットの服用量と効果のバランスが崩れてしまい、症状が治りにくくなったり、病原菌が耐性菌になりやすくなってしまうのです。

 

カルシウムが多い食品・飲み物としては、やはり乳製品があります。特に牛乳は液体なので、「薬を牛乳で飲んでしまおう」なんてこともあるかもしれません。ですが、クラビットに関しては、牛乳と一緒に飲むのはおすすめできません。また、その他の乳製品についても問題があるので、クラビット服用前の食事はなるべく乳製品を取らないようにしたほうがいいでしょう。

 

とはいえ、それほど厳密に気にするほどでもないので、牛乳や乳製品を食べたあと、1時間程度すればクラビットの服用は大丈夫です。1時間たてば胃の中からあらかた消化されるので、クラビットを飲んでもそれほど影響はありません。

 

同様に、マグネシウムもクラビットの吸収を弱める効果があるので、

 

ジャンル 食品名 含有量
豆類 アーモンド 270mg
  カシューナッツ 240mg
  大豆 240mg
海藻類 あおさ 3200mg
  青のり 1400mg
  昆布 510mg

 

↑のようなマグネシウム含有量の多い豆類、海藻類はやや摂取を控えたほうがいいかもしれません。

 

オレンジジュースやお茶と一緒に飲むのはOK?

 

医薬品の中には、グレープフルーツジュースと飲み合わせが悪いものがあるのは有名な話です。しかし、最近ではオレンジやリンゴ果汁にも医薬品の吸収を抑えて効果を鈍らせることがあるという報告があります。したがって、できればオレンジジュースやアップルジュースと一緒にクラビットを飲むのは避けておいたほうがいいかもしれません。

 

クラビットに関しては、お茶については基本的に問題ありません。しかし、お茶といっても中身はいろいろなので、種類によっては吸収を抑えてしまう可能性も捨てきれません。なので、判断がつかないなら水で飲むのが無難です。水で飲んでおけば問題ないのですから、わざわざどうなるかわからないお茶を利用する必要はないのです。

 

クラビットを水で服用してしまえば、それから1時間程度すれば胃から吸収されていますから、その後はお茶やジュースを飲むのは構いません。